Q.
IPOに向けて監査法人と監査契約を締結する前に「ショートレビュー」を受けることになったのですが、これはどういうものでしょうか。
A.
監査法人が実施するショートレビューとは、国内証券取引所への新規上場を目指している会社に対して、現時点における株式上場の課題を明確にし、その改善の方向性を明示することを 目的とした調査のことをいいます。このショートレビューは、「予備調査」や「短期調査」、「クイックレビュー」と呼ばれることもあります。
監査法人によるショートレビューは、一般的に次の流れで調査が実施されます。
- 事前準備
- 監査法人がショートレビューに必要な書類を会社に依頼
- 資料査閲、ヒアリング
- 監査法人が事前依頼資料を確認し、不足がある場合には追加資料を依頼。担当者からヒアリングを行い、現状理解と課題抽出を行う
- 報告書の作成
- 見つかった課題などを報告書に記載。
- 報告会の実施
- ショートレビューの結果、抽出された課題を監査法人から会社に報告。ショートレビューの結果は、主幹事となる証券会社にも共有。
また、監査法人によるショートレビューでは、資料の確認やヒアリングを通して、次の項目について調査が実施されます。これらは、株式上場に向け、上場企業と遜色のない企業経営の体制を構築するために非常に有用な調査項目になります。
- ガバナンス体制
- 経営管理体制
- 業績管理体制
- 業務管理体制
- 関連当事者取引
- 会計処理に関する事項 など
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